「ゴープロは防水だからビーチで使っても壊れないから大丈夫なんだ!」
正解であり、間違いでもあります。
Goproの防水性を保持しているのはハウジング。
Gopro5であれば本体でも10m防水の性能を持っていますので、若干違った話になってきますが、
そのハウジングの防水性能を保持している部分というのは、ハウジングに付いているOリングと呼ばれる白いゴムの部品です。
そのゴムが押しつぶされて隙間を埋めてしまうことにより、Goproをはじめとするハウジングの防水機能が生まれるわけです。
雑に扱うことが多いアクションカメラのハウジング
Goproをはじめとするアクションカメラのハウジングですが、当然用途が用途なだけにかなり雑に扱われてしまうことになります。
まぁ、正しい使い方といえば正しい使い方な訳ですが、もちろん定期的なメンテナンスは必要になってきます。
例えば、砂や髪の毛がOリングに付着してしまっている状態で海の中などの水中で使用した場合、最悪の場合は
水没します。
ちなみに、Oリングのグリス不足だったりゴミの混入での水没の場合、
「ほぼ水中に入れた瞬間から水没が始まりますので、わかります」
「浅いから大丈夫というわけではなく、水中に入った瞬間から水没は始まります。」
上記の理由で、水没のリスクを減らしたい場合には、ハウジングにカメラをセットした状態で水の中につけてみるという、
「水没チェック」
を行うことで、カメラの水没を未然に防ぐことができます。ハウジング内に水が入ったらすぐに水から出して・・・
ただ、ドバーっと水が入っちゃうとアウトな可能性が高いです。
GoproなどのハウジングのOリングメンテナンスは?
あまりに神経質になって毎回する必要のある作業でもありませんが、知らないと・・・ダメだと思います。
ちなみに、あまりにも頻繁にOリングをつけたり外したりすること自体も水没のリスクになりますので、外すことなく指でOリングやハウジングの溝を触って、汚れであったり潤滑具合などを確認するだけで十分な場合が多いかと思いますが・・・
ここではGopro hero3+の標準ハウジングを参考にOリングメンテナンスに付いて書いてみたいと思います。
ハウジングを開けた時に見えるこの白いゴムの部分がOリングです。Goproの場合には純粋には丸ではないので取り付け向きが決まっていますが・・・w
このOリングのゴミ、潤滑具合、劣化などを確認するわけです。潤滑具合が不足していたり、砂が挟まっていたりする場合には外して掃除とグリスアップが必要になります。
外し方は、
先の尖ったもの。
は使うべきではありません。爪などもご法度です。Oリングに傷をつけてしまい、使えなくなる可能性があります。
一番シンプルな方法は、
指2本の腹の部分で押して外してあげる。
こうすれば傷もつきにくいですし、道具も不要です。
Oリングを外した際に確認すべき箇所は2箇所。
Oリング本体のゴミ、亀裂などの確認。
髪の毛1本挟まっているだけで水没することも普通ですから。
あとは、
ハウジング本体側のOリング溝の中のゴミなどの確認。ここ忘れるとOリングにグリスをつけようが何をしようが無意味です。溝の掃除には綿棒などがあれば綺麗にできます。
綿棒とOリング用のシリコングリスがあればハウジングは綺麗にできますので。
*(Oリングの種類によっては、専用のグリスを使う必要のあるものもあります)
綺麗にゴミをとってOリングにシリコングリスを塗るわけですが、
シリコングリスがベタベタと付いている必要はありません。Oリング表面にうっすらグリスが乗っていればいいだけなので、米粒大のシリコングリスでも少し多いかな?という感じです。
で、Gopro Hero3+のハウジングの場合にはOリングの向きがあるようで、
平面がある方を後ろのバックドア側になるように取り付けしていきます。
あとはハウジングの本体側の溝のゴミなどを確認してあげる・・・と。
こんな感じで元に戻してあげて、念のためにハウジングの開閉の際にOリングがねじれないかどうか?スムーズに開閉できるかどうか?などを確認しておけば完璧だと思います。
心配なら、この段階で中にカメラを入れずに水没チェックをしてあげるというのも有効です。
長らくノーメンテだったハウジングなどであれば、開閉のスムーズさに驚いちゃうかもしれません。
Goproなどアクションカメラが水没してしまった際にやるべきこと
できれば避けたい、
「水没」
ですが、100%防ぐことはできません。未然に防ぐために、
- ハウジングのメンテナンス
- 水没チェック
などで確率を大幅に下げることはできるわけですが・・・
では、
万が一、
水没してしまった場合どうすべきなのか?
海水であれ、淡水であれ、基本的に一番最初に取るべき行動は一つです。
水没したハウジングからカメラを取り出す。
ここからがスタートです。
完全に最初からダメな場合もありますが、
一般的に想定する順番は下記の通りです。
- バッテリーを取り外し
- メディアの取り外し
- 外せるカバーは全て外す
- 使えることを祈りながら干す
まず、バッテリーを外すわけですが、これにより水による通電とショートのリスクを避けることができます。
そして、メディアを取り外してできることならデータが取り出せるなら取り出しておきましょう。
あとは乾きやすいように外しておけるカバーは全て外し、できるだけ長時間干してあげるのみ。
運が良ければ使えるようになるかもしれません。
*(海水の場合には、思い切って水洗いしてしまった方が効果的な場合もあります。)
経験上、淡水の場合には復活することが多く、
例えば海水など、水に何かが混じっているものの場合にはカメラをショートさせてしまい壊れてしまう確率は高いです。この理由により思い切った水洗い。という方法もあるわけです。
そういえば、何年も前の話ですが、VAIOのキーボードにお茶を思いっきりこぼしてしまい、バッテリーを外して2習慣天日干しして置いてあったら使えるようになっていた!なんてこともありましたw
まとめ
水中のハウジングが曇り始め、ハウジングを振ってみたら空気がポコポコと出てくる・・・
何度か見ましたが、辛い瞬間です。
未然に防ぐにはやはりハウジング側の手入れしかありません。
- 海水で使用した後のハウジングは乾燥すると塩が結晶となってしまうので、ぬるま湯につけておく。(ボタンが硬くなり始めた場合にも有効)
- 長期間使っていなかった場合には、Oリングの確認をしておく。
こんなほんの少しの一手間だけで、長く使っていくことができますから一度酷使されまくっているGoproのハウジングを確認してあげてはどーでしょうか?












コメント
GoProの水中ハウジングのOリングについて調べていて参考にさせていただきました。
GoProのハウジングのOリングはシリコンではなくでゴム製なので、シリコングリスは必要ないとダイビングショップの店員から聞いたのですが、やはり、ゴム製のOリングでもシリコングリスを塗った方がいいのでしょうか?
こんにちわ(´∀`)
難しいところなんですが、全てはOリングの材質次第です。
Oリングに対して少し誤解されているようですので・・・
Oリングは全てはゴム製です。ただ、種類があります。
ゴムの普通のOリングというのは黒です。
GOPROは白ですよね?
GoproのOリングはシリコン含有のタイプではなく通常のゴム製のようですが、
全てのOリングにはシリコングリスを使用するべきで、さらにシリコン含有タイプのOリングには専用のシリコングリスを使用するべきです。
ゴムがスムーズに動くようにしてあげるものがグリスです。
グリス切れでGoproの蓋の開閉がすごく重かった → Oリングがよじれてしまい水没した。
こういう可能性もありますので・・・
店員さんの意図はグリスアップがいらないという意味ではなく普通のシリコングリスで大丈夫という意図ではないでしょうか?グリスアップが不要と説明したのならば知識を疑います。
メンテナンスの頻度はまた別の話ですが・・・
Oリングというものは滑らかに動いて水圧で潰れることで内部の気密性を保つという部品ですので、自分ははっきりと材質が明示されていないものに関しては安全を取る方がいいと思います。
参考までに
以前に実は長くダイビング用品店に勤務していたことがあります。というか現在もインストラクターですが…
以前シーアンドシーの専用グリスが必要なOリングに通常のグリスを使用された方がいまして、Oリングが硬くなってしまい水没した。という事例もありました。
ご丁寧にありがとうございます。
すごく納得いたしました。
シリコン製のOリングがあるのだと勘違いしておりました。
店員さんの話は私の記憶違いだったのかもしれません。
これまでGoProをレンタルして潜っていたのですが、
今回、HERO6と専用ハウジングを購入したので、
アドバイス通り、シリコングリスを使おうと思います。
そして早速、来週沖縄で潜ってきます。
本当にありがとうございました。
SUZUMEさん
潜る前の水没チェックさえ欠かさなければ大丈夫だと思いますよー。
沖縄ですか、いいですね・・・