バイクなどの中古車によくある舐められたネジ穴。
カブなどによくあるバーエンドのウエイトのPH3の大きなネジを小さめなプラスドライバーなどで緩めようとして舐めてしまってどうにもならないとか・・・
ブレーキのリザーバータンクの皿ネジが緩まないとか・・・
ハンドルのスイッチボックスを外そうとしたんだけどなべネジを舐めてしまったとか・・・。
そこそこ考えられるシチュエーション。

ってか、スイッチボックスのネジ全部舐めてあるやん・・・
中古車として譲り受けた原付のスイッチボックスのネジが舐められた状態で我が家にやってきたのでどうにかしたい!
そんなわけで、前から気にはなっていたんだけど必要がなくて持っていなかった
「ANEX ねじとりインパクト」
を買ってみました。
ANEX ねじとりインパクト
ANEXとは新潟県三条市にある株式会社 兼古製作所の商標名です。
ホームセンターなどでもよく目にすることから馴染みのある方も多いかと思います。
先日、
コーナンプロでANEXねじとりインパクトを購入した際も、ANEXのアピール度は半端なくてモニターに紹介動画などを流して大々的にアピールされていました。
それも、
買うつもりだったねじとりインパクトの紹介動画が音声付きで流れていたので、モノを探す手間が省けました。
今回購入したものは、
手動のインパクトのタイプ。
電動の先端につけるタイプの「なめたネジはずしビット」
という商品もありますが、今回購入したのは手動のほうです。
ちなみに、
ねじとりインパクトを購入する際には、もし自宅にハンマーが無ければ別途ハンマーを購入する必要がありますのでお買い忘れのないように。
ANEX ねじとりインパクトで出来ることは?
今回購入したものがこちら。

今回取り外したいネジはスイッチボックスのなべネジです。
対応しているものは、
- ネジに喰い込む進化した刃先形状
- 叩いてなめてしまったネジを取り外す!
- なべネジ・皿ネジどちらとも対応
- M3~6ネジ対応
- ネジ取り専用
- 材質:ミニインパクトドライバー/鉄+TPE、ネジとりビット/クロムモリブデンバナジウム鋼+TPE、ビットホルダー/鉄+ナイロン、ショートビット/クロムモリブデンバナジウム鋼
工程としては2工程のみ。
ネジとりビットを使い、舐めたネジに溝を作る。
そして、溝を作って引っかかりができた舐めたネジにネジとりインパクトで打撃を与えて緩める。
- 1舐めたネジにネジとりビットで引っ掛かりをつくる
ネジとりビットをそのまま使い、ハンマーを打ち込んで溝を作り直す
- 2ネジとりビットをインパクトに装着して舐めたネジを緩める
ネジとりビットをネジとりインパクトに装着し、ハンマーの打撃を使い舐めたネジを緩めていく(インパクトのマークはL)
ちなみに、
硬い素材のものは対応しきれないようです。
例えばコースレッドやタッピングなどの頭に溝を掘り直すことが難しいような素材のもの。
頭に溝さえ打ち込むことができるのであれば対応はできるかと思いますが、判断としては、基本的に硬いものは無理と考えておいて大丈夫でしょう。
ANEX ネジとりインパクトを開封してみる
早速購入したANEXのネジとりインパクトを開封していきます。

上がネジとりインパクトとPH2のビット。下がネジとりビット。
先端を差し替えて使う形になります。

ちなみに、
インパクト本体は6.35mmになっているため、対応の6.35のビットさえ別途購入すればシンプルにショックドライバーとして使うこともできるようです。

ネジとり機能以外にも6.35ではあるものの、シンプルにショックドライバーとして使えるという点が、手動のネジとりインパクトを購入した大きな理由の一つです。
舐めた時にしか使えないのは勿体無いし、他でも使える小さめのインパクトなら持っておいて損はない。
ANEX ネジとりインパクトの使い方は?
構成もわかったところで使い方を再確認しておきます。
公式サイトで念のために確認してみました。
第一段階は、
舐めたネジに再度溝を掘るためにハンマーでネジとりビットを打ち込むこと。

このような形で、
直接ネジとりビットを使い、舐めたネジの頭に打ち込んでいく。

このネジとりビットの先端を舐めたネジに食い込ませる必要があります。
ガツンと行ってしまう方がいいはずです。
軽すぎるハンマーだと溝を掘るまでの打撃を与えられない可能性があるので、小さすぎるハンマーはダメだと思います。
舐めたネジに溝を掘り込み、引っかかりができたところで、
第二段階。

ネジとりインパクト本体にネジとりビットを装着し、引っ掛かりを作ったネジ頭に対して垂直に打撃を与えていきます。
この際に注意すべき点は、
インパクトの回転方向を間違えないこと!
Lが左回転=緩む方向
Rは右回転=締まる方向

打撃を与えて緩めようとする時には必ずインパクト本体のマークが「L」になっているか確認しておくべきです。
万が一Lではなく、こちらのような

Rの位置にマークがあれば、緩むはずがありません。
ネジとりビット自体が緩む方向に引っ掛かりを作っているため、締め込む方向に打撃を与えてしまうと緩むどころか締める方向にさらに舐めてしまう可能性すらあります。
この点はとても重要です。
舐めたネジ以外にも純粋なインパクトとしても使えるよ
舐めたネジを緩めることができる「ネジとりビット」を付属させた小ぶりなインパクトとして考えるのが正しいかと思います。

付属のPH2のビットを使えば緩みにくそうなネジも舐めることなく外してしまえるかもしれません。
拡張性がとても良い。
若干6.35mmからの変換ソケットのような黒いのが耐久性大丈夫?
と思ったりしますが、必要ならアダプターを別途買えば良いだけですし、小ぶりなインパクトって重宝しそうです。
実際に舐めたスイッチボックスのなべネジで試してみた
バイクのスイッチボックスのなべネジが舐めています。
上から力を入れて叩けない&真っ直ぐにアクセスしにくい。
と悪条件ですが、ネジとりインパクトを使って舐めてしまったネジを緩めることはできたのでしょうか?

ネジとりビットをハンマーで叩き、舐めたネジ穴に溝を打ち込んでいきます。

こちら側は、スロットルケーブルがあるために真っ直ぐにネジにアクセスできませんが、強引に溝を打ち付けていきます。
しっかりと溝を打ち込んだ後、
ネジとりインパクトをハンマーでガツンと叩きます。
いつの間にか緩んでいた。というのが正確な感想。

無事に舐めたネジを回収することができました!
コツはネジとりインパクトを持っている部分をきちんと持ち直すことですね・・・。
持ち直さずにそのままガツンガツンと叩いていると、L(左回り)のネジとりインパクトの向きがR(右回り)に移動してしまうので、
緩み始める⇨そのまま持ち直さずに叩いて左回りを繰り返す⇨インパクトの設定がR(右回り)に変わる。
になってしまいます。
特に注意すべき点はこれくらい。
あとはひたすらガツンガツン行けばいい感じですね。
まとめ
このネジとりインパクトがあれば、どうにかなるかもしれません。
舐めるのが怖くてステンレスに変えてあるとか、そういった場合はきついかもしれませんが・・・
純正部品のなべネジなどであれば大抵どうにかなってしまう気がします。

あ、ハンマー絶対必要なんでお忘れなく!
節約して100均の金槌で代用しようなんて思ってたら絶対にしっかり溝を打ち込めなかったりすると思うので、軽すぎるハンマーはダメですよ!
ちなみに、
いつも通りに夜に作業を試みようとしましたが、あまりの打撃音に一回ガツンと叩いただけで挫折しました・・・





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